せっかくリズと青い鳥の記憶が鮮明なので、続けて希美の話をしようと思います。他の部員から見ればフルートの実力はかなりありますが、みぞれと比較してしまうとやはり少し劣ってしまうという絶妙なポジション。実際自分がこんな立場になってしまったらそりゃしんどいと思いますけど、創作として人間を語る上では自分好みな大変魅力的な属性なので困ります。
画像はアニメ2期の公式サイトから。身長159cmもあるんですね……。
みぞれとは真逆の立場
希美の視点から見れば、言い方は悪いですがみぞれは数多くいる友達の1人であり、少し特別な感情があるとすれば「唯一無二のオーボエの音色が好き」という部分に辿り着きます。努力家であり、自分を目指して音楽を続けていて、かつ実力も相当にある、こういうところは確かにみぞれが特別なのですが、みぞれ1人だけを特別な友人として選び取る理由にはなり得ません。
例の退部騒動については、誰にでも優しく友達が多い性格が逆に災いしてしまったような気がします。自分の意志でしっかり考える時間がなかったんじゃないかみたいな。みぞれを心配して声をかけないという選択も、みぞれがそこまで自分を特別と思っていないだろうという考えから来ていそうでもあります。これについては流石に一言くらい声をかけても良かったんじゃないかという想いは自分にはありますね。
立場上というか性格を考えてもみぞれと深く自分たちについて話し合うような機会がなかったからか、そういうものの積み重ねがリズと青い鳥の中盤の展開に繋がっているような気はします。向こうは人生をかけて自分にアプローチしてきているのに、流石にそこまでではないだろうと心の中で無意識に一蹴してしまっているのかもしれません。
希美の才能について
フルートの実力だけを他の部員と比較してみるだけならば相当なものだと思います。騒動のせいで結局全国大会に出れてなかったことだけ本当に勿体なかったと思いますね……。実力が不相応なわけじゃないし、むしろみぞれの真価を引き出すきっかけにもなるので。3年時は特にほぼ万全の状態だっただけに、話を知らなかった自分は映画で初めて全国大会に行けなかったのを知って「え?」ってなりました。
リズと青い鳥でちらっと描かれているんですが、みぞれは自分の気持ちを上手に演奏に昇華できるんですけど、希美にはそれに十分答えられるだけの実力がない。最低限演奏としての体裁を保つことはできても(もちろんみぞれと比較しなければとっても上手い)、みぞれと100%の掛け合いを実現するのは不可能なわけです。少なくとも3年生の時点ではここが希美の頭打ちです。
「フルート1本で生きていけるほど才能が振り切っているわけじゃない」けど「フルートをきれいさっぱり捨てられるほど才能がないわけじゃない」という大変微妙な位置にいるのが特徴です。みぞれの場合はその生き方も相まって最大限まで才能を引き出せてるし、現にあの道が一番正しいみたいな状態なんですけど、希美の場合は普通に受験して普通に大学行って……という道も十分考えられて、中途半端な位置で悩み続けることになります。
フルートで生きる前提なら、やはりみぞれとはどんなに頑張っても追いつけない壁があるわけで、嫉妬心に塗れてしまう。けれどもこれから死ぬ気で頑張ればなんとかならないわけでもない位置にはいる。ただ少なくともこの3年生の時点ではフルートで生きていける保証がどこにもないわけです。吹奏楽に人生をかけるのはこれっきりにして受験に切り替えるのは自然すぎる考え方です。
めちゃめちゃ辛いし死ぬほど悩むと思うんですよね。近くには追い付けそうで絶対に追い付けない友人がいて、しかもなんの悪びれもなく大変純粋な想いだけで一緒に音大を受けたいなんて言ってくる。悪意が一切なくてもみぞれに対して複雑な感情を抱いてしまうのは仕方がないです。
上にも下にも人がいるポジションって人間的なめんどくさい一面が出てこないわけがないので大好きです。大体人生を決めかねない大事な時期にとんでもない決断を迫らされてる時点でストレスもマックスですからね。自分としてはフルートの道をもう少し目指してみてもいいのかなとは思うんですけど、現実的に考えたらまず誰も選ばないでしょうね……。
まとめ
中学の時は部長を務めるくらいのアグレッシブさ、圧倒的な人脈に加えて、才能論まで持ち出してくれたので大変魅力的なキャラになりました。明らかに真逆である希美とみぞれをセットで扱おうって考えた作者もセンスがあります。セットでいる必要はないんですけど、どうしてもお互いがお互いの魅力を引き出し合う関係ではあるんですよね。
何はともあれ自分の決断した道でちゃんと幸せになってほしいキャラでもあります。あの時フルートを続けてれば……とか余計な後悔はして欲しくない。けど細々とフルートを続けて時々みぞれを思い出すような関係ではあってほしい感じも。
画像はアニメ2期の公式サイトから。身長159cmもあるんですね……。
みぞれとは真逆の立場
希美の視点から見れば、言い方は悪いですがみぞれは数多くいる友達の1人であり、少し特別な感情があるとすれば「唯一無二のオーボエの音色が好き」という部分に辿り着きます。努力家であり、自分を目指して音楽を続けていて、かつ実力も相当にある、こういうところは確かにみぞれが特別なのですが、みぞれ1人だけを特別な友人として選び取る理由にはなり得ません。
例の退部騒動については、誰にでも優しく友達が多い性格が逆に災いしてしまったような気がします。自分の意志でしっかり考える時間がなかったんじゃないかみたいな。みぞれを心配して声をかけないという選択も、みぞれがそこまで自分を特別と思っていないだろうという考えから来ていそうでもあります。これについては流石に一言くらい声をかけても良かったんじゃないかという想いは自分にはありますね。
立場上というか性格を考えてもみぞれと深く自分たちについて話し合うような機会がなかったからか、そういうものの積み重ねがリズと青い鳥の中盤の展開に繋がっているような気はします。向こうは人生をかけて自分にアプローチしてきているのに、流石にそこまでではないだろうと心の中で無意識に一蹴してしまっているのかもしれません。
希美の才能について
フルートの実力だけを他の部員と比較してみるだけならば相当なものだと思います。騒動のせいで結局全国大会に出れてなかったことだけ本当に勿体なかったと思いますね……。実力が不相応なわけじゃないし、むしろみぞれの真価を引き出すきっかけにもなるので。3年時は特にほぼ万全の状態だっただけに、話を知らなかった自分は映画で初めて全国大会に行けなかったのを知って「え?」ってなりました。
リズと青い鳥でちらっと描かれているんですが、みぞれは自分の気持ちを上手に演奏に昇華できるんですけど、希美にはそれに十分答えられるだけの実力がない。最低限演奏としての体裁を保つことはできても(もちろんみぞれと比較しなければとっても上手い)、みぞれと100%の掛け合いを実現するのは不可能なわけです。少なくとも3年生の時点ではここが希美の頭打ちです。
「フルート1本で生きていけるほど才能が振り切っているわけじゃない」けど「フルートをきれいさっぱり捨てられるほど才能がないわけじゃない」という大変微妙な位置にいるのが特徴です。みぞれの場合はその生き方も相まって最大限まで才能を引き出せてるし、現にあの道が一番正しいみたいな状態なんですけど、希美の場合は普通に受験して普通に大学行って……という道も十分考えられて、中途半端な位置で悩み続けることになります。
フルートで生きる前提なら、やはりみぞれとはどんなに頑張っても追いつけない壁があるわけで、嫉妬心に塗れてしまう。けれどもこれから死ぬ気で頑張ればなんとかならないわけでもない位置にはいる。ただ少なくともこの3年生の時点ではフルートで生きていける保証がどこにもないわけです。吹奏楽に人生をかけるのはこれっきりにして受験に切り替えるのは自然すぎる考え方です。
めちゃめちゃ辛いし死ぬほど悩むと思うんですよね。近くには追い付けそうで絶対に追い付けない友人がいて、しかもなんの悪びれもなく大変純粋な想いだけで一緒に音大を受けたいなんて言ってくる。悪意が一切なくてもみぞれに対して複雑な感情を抱いてしまうのは仕方がないです。
上にも下にも人がいるポジションって人間的なめんどくさい一面が出てこないわけがないので大好きです。大体人生を決めかねない大事な時期にとんでもない決断を迫らされてる時点でストレスもマックスですからね。自分としてはフルートの道をもう少し目指してみてもいいのかなとは思うんですけど、現実的に考えたらまず誰も選ばないでしょうね……。
まとめ
中学の時は部長を務めるくらいのアグレッシブさ、圧倒的な人脈に加えて、才能論まで持ち出してくれたので大変魅力的なキャラになりました。明らかに真逆である希美とみぞれをセットで扱おうって考えた作者もセンスがあります。セットでいる必要はないんですけど、どうしてもお互いがお互いの魅力を引き出し合う関係ではあるんですよね。
何はともあれ自分の決断した道でちゃんと幸せになってほしいキャラでもあります。あの時フルートを続けてれば……とか余計な後悔はして欲しくない。けど細々とフルートを続けて時々みぞれを思い出すような関係ではあってほしい感じも。
コメント